とらドラ! Blu-ray BOX(完全限定生産版)(Blu-ray Disc) | |
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発売日の12/21には購入していた「とらドラ! Blu-ray BOX」。
開封はしていたものの、Blu-ray BOXにて追加された新作以外は既に見た事があったので未だ見ていませんでした。
年が明けてまとまった時間が有った事で、夜更かししながらも全話を見終えました。TV放映終了から3年近く経っている事も有り、大まかな結末しか覚えておらず、新作に近い気分で見られました。
とらドラ!の魅力
- 主要キャラの設定および心理描写が深め
- 安定した作画
- 後半でブレイクし、衝突しまくる主要キャラ
- 作中を通して、戻りようのない学生時代の甘酸っぱい青春を味わう事が出来る
三十路後半な私には戻りようのない、学生時代にあったかもしれない青春の可能性。
完熟前のオレンジを味わいたい人向けです。
画質
試写は目黒にあるソニーPCLの試写室で実施されたが、オープニングから、HD化の恩恵が感じられる。スタッフ名などにある、“田”のような漢字部分で、マス目がしっかり描写されており、非常に読みやすい。キャラクターが登場すると、黒い輪郭線がクッキリと力強く描写されており、DVDと比べてコントラストが向上。画面にメリハリが出ている。
ソニーPCL 事業本部デジタルプロダクション事業部 ビジュアルソリューション部 ポストプロダクション技術2課の山崎晴康氏
髪の毛や背景の単色部分も、色の純度が高く、DVDで感じられた白いモヤがかかったようなコントラストの低下部分も無い。何枚かベールを剥いだようなクリアな映像に生まれ変わったと感じる。
かといって、シャープネスを強くかけて無理に精細感を出しているわけではなく、ナチュラルさはキープされている。髪の毛の先端や、インコちゃんの鳥籠、背景の電線など、斜め線部分にジャギーは見られない。教室の天井や床などのグラデーションの滑らかさも印象に残った。
新技術「Real Scaling for HD」をソニーが開発、SDアニメが高画質なHDに - GIGAZINE
ソニーPCLのReal Scaling for HD技術のレベルの高さを味わう事の出来る作品でもある。
DVDのアップコンバートを更に磨きを上げた技術のようで、確かにコントラストはよりハッキリとしている。輪郭線はエッジが効いていながらもジャギーはほぼ無い。元がSD画質とは思えない出来である。
ままごと(以下ネタバレあり)
この作品、川嶋亜美が言っていた「ままごと」がこの作品のキモだ。
主要キャラの中で一歩先の恋愛観を持っているであろう川嶋亜美。気になる竜児に対しては腹黒い自分をさらけ出した素の自分を適度な距離感からプッシュしている。後半の停滞したままごと一石を投じ、ままごとを終わらせて自分にもけじめをつけようとしているように思える。
竜児が実乃梨を好きな感覚には共感が持てない。川嶋亜美の解説によれば、それは輝ける太陽のような魅力。とどのつまりはアイドルに惚れるようなものだと思うのだが、それならば自分の場合は川嶋亜美を好きになる。まぁ、ストーカーが逃げるくらいの黒い太陽なのだがw
どのキャラも修羅場でブレークしないと本心を明かさず、少なからずフラストレーションの溜まる作品ではある。
しかしながら、ブレークして本心をぶつけ合ったあとの清々しさは良いものだ。
総じて川嶋亜美のセリフは話の核心を突き、停滞した恋路に一石を投じ、心に残るセリフが多かった。
流石は芸能界で働いているだけあって、対人では達観。個人的に一番気になるキャラでした。
とらドラ!全話を見て、心に残ったセリフ
作中で、心に残るセリフをここに書き残しておく。
高須竜児
「犬は、本当にはおまえの傍にはいられないんだぞ。」
「俺は、竜だ。おまえは、虎だ。―虎と並び立つものは、昔から竜だと決まってる。だから俺は、竜になる。お前の傍らに居続ける。」
逢坂大河
「竜児は私のだぁぁ―っ!誰も触るんじゃ、なぁぁ―いっ!」
「傷つくのも傷つけるのもあんたは怖いんだ!そのあんたの臆病さが、卑怯さが北村君を傷つけたんだ!
許さない!ぜっったい、許さないっっ!」
櫛枝実乃梨
「盛るぜ〜、超盛るぜ〜。」
「弱気はかっ飛ばす!!」
「・・・元通りには、ならないよ・・・」「・・・直るかどうか、私には、わからない・・・っ」
「廊下で転ぶと鼻血が出て、人生で転ぶと、涙が出るんだ。」
川嶋亜美
「亜美ちゃん、こんなにかわいいんだもん。性格なんて、どーでもいいの」
「あたしはね、たとえば手乗りタイガーみたいに、べったり高須くんと一体になったりしない。
実乃梨ちゃんみたいに、高須くんにとっての『輝ける太陽』にもならない。
あたしは、川嶋亜美は、高須くんと同じ地平の、同じ道の上の、少し先を歩いていくよ。」
「憧れだけじゃ対等になれない。対等になれるのは、私みたいな――」
「罪悪感は、なくなった?」
「やっぱりここは私の隙間だね。」
「あたしのことも、1から入れてよ。」
「・・・高須くんは馬鹿だから嫌い。自分のことも馬鹿だから嫌いだよ。あたし。」
「結局みんな自分のことが一番わからないんだよね。」
「泣き叫べば救ってもらえると思ってる奴は幸せだね。」
「幼稚なままごとはもうやめた方がいいって。」
「ねえ、あんたとハナしてると、生理中の気分になる。」
北村祐作
特になし